- 本焼きに向けて
作品づくり。
一歩一歩確実に、丁寧に。
細かな修正をきっちりとし、仕上げます。
- 今しかできない事
釉薬の掛け分けは世界中を探してもおそらく自分しかやってないと思います。
簡単な掛け分け作品というのはよく見かけます。
一番多いのは半々の掛け分け、3色のボーダーがほぼ全てです。
半々というのは半分に釉薬を掛け、乾いたらもう半分に別の釉薬を掛ける、というもの。
ポピュラーな手法で簡単に作れます。
次に多いのが3分の2に例えば黄色の釉薬を掛けます。
その後に反対から3分の2に青色の釉薬を掛けます。
そうすると黄色、緑、青の3色のボーダー柄が出来ます。
別々の釉薬を掛ける表現方法というのは昔からよくあるのですが、自分が作っているものは全くの別物で、今後どんなにAIや機械技術が発達しても再現できないような、人の手による事でしか作れない、そんな掛け分けをしています。ただこの掛け分け、おそらくそんなに長い時期作れるものではないと思っています。
というのも、髪の毛1本分くらいの誤差の範囲内でやっている非常に繊細な作業で、目の衰え、集中力の欠如、手の震えなど、今後少しでも支障をきたすような事態になれば、自分でも再現が不可能な作品となっています。
だからこそ、今作れる時に作っておきたいと考えています。さて、ここからが真骨頂。
誰にも真似出来ない事をやります。 - 窯詰め
3度目の本焼き(酸化)に向けて窯詰めしています。
酸化焼成なのでそこまで窯詰めに気を配る必要(炎の回り方など)はありませんが、底は基本少し高めのものから詰め始めるのがベターです。
還元の焼き直し。
小さい窯(10kw)なので早ければ明日にでも窯出しできます。
その後素焼きを早めに焼きます。赤っぽい色のものが焼く前の飴釉、奥にあるブルーグレーっぽいのがコバルト釉になります。
釉薬に関しては全てオリジナルの調合の為、扱いにくい釉薬です(市販の釉薬は多少扱いやすいものが多い)
とにかく触るとすぐに釉薬がボロボロ剥がれますので、なるべく力を入れずに持ったり必要最低限しか触りません。
とにかく気を遣う釉薬です。
酸化焼成は溜まり次第焼きます。
お楽しみに。 - 陶芸の難しさ
ここ最近原因不明の失敗が多くなっています。
陶芸の失敗原因を特定するのは難しいです。
特に原料が変わる(ロットによっても)タイミングで起こる事が多く、その都度原因をひとつひとつ探り、以前と同じ結果になるように少しずつ修正をしていかなければなりません。今回の失敗は全てに起こるような事ではなく、ランダムで起こる事象の為、非常にタチが悪いといいますか。
朝からとてもテンションが下がっています。
大まかな原因は判っているのですが、本焼きする度にこの感じが続くのかと思うとげんなりです。
たぶんあの原料が変わったこと。
どうしようかな。 - 前回の窯
昨日本焼きを終え、明日が窯出しの予定です。
今回もお皿のみになります。
陶芸家は自由な職業なので何かにしばられて生活する、という事はありません。
自分で仕事のスケジュールを組んで、自由に仕事をしています。
自分は特に期限内の仕事をほぼ受けないスタイルなので、いつまでに何をしなければならない、という事はありません。
ここ最近は特にその傾向が強いかなと思います。
何にもとらわれず、やりたくない仕事は受けず、自由にものづくりを楽しんでします。 - 2回目の本焼き
予定より1日遅れで本焼きスタート。
夕方ごろには焼きあがる予定です。
3回目の本焼きに向けて絵付けも。
釉薬を掛けてどんどん窯に詰めていかないと場所を取りますので。
しばらく落ち着いたらオンラインストアにもアップしていきます。
- 唯一無二の作品
どんなに手間が掛かっても作りたいものがあります。
自分にしか作れないものは自分が作らないと残せません。尋常じゃない時間が掛かっています。
更に2色の釉薬を掛け分けするため何度も焼きます。線は敢えて綺麗な直線を使わず手描きのラインで。
ぐるぐる、ギザギザ、なみなみ、いろいろ。
素焼き後、はみ出た部分を削り取って修正して綺麗な状態にします。
完成まで実はまだまだ工程があります。 - 今日も
本焼きをして少しずつ完成品が出来ていくとホッとします。
明日は2回目の粉引の本焼きです。5寸の丸皿。
釉薬の掛け分けはしませんが、結構なお手間いりのデザイン。
飴釉とコバルト、透明釉で仕上げて白黒デザインでも良さそうですが、絵の具を変えた方がいいかもしれません。
今のところは飴とコバルトの2色で。舟形の新柄。
舟形の新柄その2。
はじめは見込みの形に合わせて描こうと思ってましたがそれでは普通かなと思い、変更しました。時間的に少し余裕が出てきたので完売している作品をもう一度。
レギュラー作品の絵付けは大体終わったので手間すぎて滅多に描かないシリーズも復活していきます。 - 飴釉シリーズの絵付け
2回の還元の後は酸化焼成を一度挟むことにしました。
その為急遽飴釉シリーズの絵付けをしています。銘々皿は24枚。
定番のAMI、AJIRO、HACHINOSUに加えSeaweed、MODERN、あと新柄も。丸皿の絵付けも。
15kwの一窯分の絵付けなので結構描かないといけません。2回目の本焼きが少し遅れ、16日に還元を予定しています。
18日に窯出し、19日に焼き直しの還元。
20日に酸化の本焼き、という予定。
あくまで予定なのでスケジュール通りにいくかどうかは判りませんが。
3月の京都陶磁器会館での展示に向けて、頑張っています。 - 本焼き、次の窯詰め
予定より少し早く温度が下がったので朝から窯出しをしました。
数年前から発色が安定してきていて今ではある程度予測できる範囲内に収まっています。
ただ、少し前までは発色が本当に安定しなくて、その原因をひとつひとつ検証してようやく安定した発色を会得しました。ザトウクジラ。
マッコウクジラ。
多少のムラは良い味付けです。ドードー。
キツネ。
猫(描き落としバージョン)
キーウィ。
本日2回目の本焼き分の窯詰めをします。 - 銘々皿 各種
飴釉シリーズでは人気の銘々皿の絵付けから開始しています。
AMI
AJIRO
MODERN
HACHINOSU
Seaweed
レギュラー各5柄、飴釉とコバルトの2色展開をしています。
思い付きでデザインしたりして柄は増えたりします。 - 本焼き
25年初の本焼きをしています。
90枚以上のお皿の本焼きとなり、かなりぎっしりと詰まっています。
窯に多くの作品を詰めて焼くと温度の上昇、下降がゆるやかになり、設定の温度まで長く掛かってしまいます。
おおよそですが、窯のスイッチを入れて16時間くらい掛かります。本焼きの場合窯の大きさや詰まり方にもよりますが、窯出し出来る温度まで下がるまで2日くらい掛かります。
窯出しは2日後の13日になります。
2回目の本焼き分の釉薬も掛け終わっているので14日に窯詰め、15日に2回目の本焼きをする予定です。更に3回目の本焼き分の絵付けも。
粉引の場合冷却還元という本焼きの焼き方になるのですが、冷却還元は連続して焼くと窯へのダメージが大きいらしく(線への)2回目と3回目の間に酸化焼成(飴釉シリーズ)を挟むかどうかですね。
余裕が無ければ冷却還元3連続でもいいかな。3回目の本焼きには8寸のタタラ皿も粉引で何枚か描いていきます。
8寸あるので大きめの絵を描きます。
アオアシカツオドリの脚はベタ塗ではなく中に模様を入れて、薄く塗りつぶしています。
本焼きするまでどう発色するか判りませんが、中間色くらいの色と模様が少し浮き出てくれれば良い感じになるかなと思います。 - 80枚の絵付け終了
なんとか80枚の絵付けが終わりました。
真四角皿 大 ガザミ(ワタリガニ)。
クロクマ。
最も大変な掻き落としのひとつ。
時間がとても掛かります。バショウカジキ。
京丹波町は朝から雪が降っています。
これは積もりそうな降り方をしています。
不要不急の外出は控えた方が良さそうですね。。 - まずは3月に向けて
今日は一日オフの日でした。
久しぶりに京都市内を歩きました。
明日からは強烈な寒波が来るため、雪などの影響で停電の恐れがあるため、本焼きは一日ずらして11日に本焼きする事にしました。
3月は京都陶磁器会館での展示会を控えており、そちらに向けて制作していますが、あと2カ月で果たしてどこまで作れるか…といったところです。
陶芸は作ってすぐに完成するわけではないので時間との戦いです。
また、今日決まった仕事として5月に東京で、恒例となりつつある展示会が決まりました。
またHPにてお知らせします。
陶磁器会館での展示会までにも軽井沢や京都のお店への納品分の作品づくり。
4月くらいには恐らくアメリカへの納品も予定として入ってきそうで。
ネット販売用に在庫を回している余裕はほぼ無さそうです。
2回の本焼きを終えたらそろそろ轆轤も回していかないと本当に間に合いません。
1月中にはなんとか作り終えたいところです。 - 今日も絵付け
今日は大変冷え込みました。
土が凍ると使えなくなるので凍らない場所に昨日のうちに移し替えたり。
そして今日も2回目の絵付けをしています。モリアオガエル。
久しぶりに描きました。ホシガメ。
こちらも久しぶりに描きました。
甲羅の模様がとにかく大変です。ミツバチ。
小さい絵ですがかなり面倒です。
本当は値上げしたい。ふくらスズメ。
キツネ。
最近の絵柄になります。
少しイヌっぽい感じを意識しつつ描いてます。ぱんだ。
最近あまり描かないけど少しだけ描きました。タコ。
- 2回目の窯に向けて
今日も絵付けを集中してやってます。
前回分の絵付け&釉掛けは終わり、天気が良いので外に出して乾かしつつ、次の本焼きに向けての絵付けをしています。
次もお皿中心の本焼きになりそうで、計80枚絵付けをしていきます。マダラトビエイ。
なかなか描かないレアな絵柄。
最近鳥シリーズが多いので、海の生き物シリーズも今後増やしていきたい。コウイカとコブシメ。
目が面白い。カモノハシ。
結構人気の柄。
前までは目の点がありませんでした。コビトカバ。
普通のカバは目がギョロってなってるので、コビトカバを。
最近だとミニカバっていうのかな。メジロ。
最近描いた絵柄になります。オニオオハシ。
少し描き方変えました。
今30枚くらい描き終えたところ。
あとまだ50枚くらい描かなきゃ。
そして2回目の窯の分の絵付けが終わったら3回目の本焼き分に取り掛かります。
次はちょっと大きめのお皿を描いていきます。 - 本焼きに向け
着々と絵付けの方仕上げています。
今回は15kwの窯で本焼きをする予定です。
普段は大体これくらいかな?という量を描いて仕上げますが、今回は同じ形のものが多いので、一段に何枚入るか×段数(8段)で計算したところ、お皿96枚が入るという事が判り、96枚絵付けをしました。真四角皿大 32枚
丸皿 32枚
四角皿 26枚
真四角皿小 16枚マレーグマ。
塗面積の多い絵柄は結構ゴマカシがきかないので、塗りムラが出すぎるとイマイチな絵になってしまうので結構難しいです。
濃く塗ればそれで解決か、というとそういうわけでも無くベタっとした黒になるのもよくありません。マッコウクジラ。
斑点模様の多い絵柄も実はかなり大変な柄のひとつです。
よ~く見るとギザギザの歯が。ザトウクジラ。
こちらも手間の掛かる絵です。
左にはアオアシカツオドリがいますね。 - オンラインストア
少しずつではありますが、オンラインストアの方も更新しています。
まずは飴釉シリーズやコバルト釉のシリーズをアップしていきます。
粉引シリーズはそもそも在庫が全く無いので、今後もネット対応は厳しいかもしれません。カップ類も全然在庫が無いのでこちらもネット用に少しずつ作っていこうと考えています。
納品で一気に無くなったりするので…難しいところです。 - 撮影
来年こそは、販売はともかくとして作品の撮影をしていきたいと考えています。
作品の記録という側面と、以前描いたデザインを忘れていたりするので、その備忘録的な事もあって。粉引にしろ飴釉にしろ、僕の作品は撮影するのが難しかったりします。
もしよかったら写真を撮ってみてください。
なかなか難しいと思います。
飴釉シリーズはとにかく反射する光沢釉ですし、ベースが黒という事もあって黒い部分と反射して白くなる部分の差がとても激しい写りになります。
ある程度は現像ソフトに頼りますが、どうしても白く飛んでしまう箇所が出てきますね。
粉引に関しては白い背景を使うと輪郭がボケてしまいます。
その為黒のレフ版を置いたりして黒締めし、なるべく輪郭がボケないようにします。
撮影に関しては基本自然光のみで撮影し、影が濃く出る場合は白のレフ版を置いたり現像ソフトでシャドーを明るくしながら対処しています。
今後は動画も撮影していこうと考えていますが、STORESではYOUTUBEの埋め込み動画が有料プランでしか出来ないなどの制限があり、どうしようか迷い中です。 - 今年最後の本焼き
今年最後の本焼きは粉引の本焼きに。
素焼きはまだ焼くかもしれませんが。最終的には1235度まで上げますが、その10度手前くらいからガスバーナーで火を入れていきます。
重要なのは入れるタイミング、切るタイミング、ガス圧。
経験からベストを見極めます。圧力に加え、どれくらい酸素を入れるかなどの調整も。
その調整はバーナー側で行います。
酸素が入りすぎると酸化しやすくなりますし、酸素が少ないと消えてしまいますし。
長年の経験で微調整。炎が窯内に充満すると、穴から余分の炎が噴き出してきます。
入る量、出る量のバランスを見極めます。
粉引の場合は冷却還元ですので、1235度で電気を落としてから炎をいれつつ1050度程度まで温度を下げていきます。
窯の温度が下がると圧も下がるので炎の出具合いが少なくなります。
温度を見ながらガスの圧を少し調整(上げる)して1050度まで圧を見ながら微調整します。