陶芸家が作品を販売するには様々な方法がありますが、一番手っ取り早く販売する方法が陶器市であったりクラフトフェアに出展して作家本人が作品を直接お客さんに販売する方法です。
自分も以前まではこの対面販売を主軸にお店での委託販売などを平行しておこなってきました。
対面販売にも良し悪しがあって、イベント開催すればそのイベント目当てにお客さんが多く訪れるし(個人で宣伝しなくても)売り上げだけを見ればよく売れますし、一番のメリットと言えるかなと思います。
ただ、デメリットもあって、例えば天候が悪いとお客さんの数は減ってしまいます。
お隣さんのブースが超人気作家さんだったり、同じようなジャンルで低価格だったりと相対的に評価されやすいものだったりします。
対面販売を続けていると、最初は売り上げなんて気にせずにたとえ売れなくても良いんだ、楽しめれば良いという考えで始めるものですが、何度も出展を繰り返しているとだんだんと考え方が変わってきます。
両隣がメチャメチャ売れていて自分のブースだけ全くお客さんが居なかったりすると本当に落ち込んだりします。
そういった経験を繰り返していると、だんだんと売り上げをたくさん上げたりという思考に変化していきます。
自分はそういう自分の思考が徐々に売り上げ至上主義的な考えに変化していく事が嫌になり、対面販売を辞める事にしました。
今はすっかりそういった人と比べる事がなくなり、自分の制作時間にも余裕をもって作品づくりができるようになって、かえって良かったなと思います(多分自分に合っていた)
自分は作品をつくる事にだけ全力をそそぐ。
ただそれだけです。